吃音リハビリテーション

当院では、平成29年4月より、言語聴覚士による吃音のリハビリテーションを開始いたしました。
小さなお子さんから成人の方まで、吃音で悩むすべての方たちを対象として、ご相談や訓練をお受けしております。
ことばや生活の様子を随時お聞きしたり評価しながら、その方に合った方法や考え方などを提案していきます。

1.吃音とは
2.吃音リハビリで行うこと
3.初診からの流れ
4.お申し込み方法について

1.吃音とは

吃音(きつおん)とは、「どもり」ともいわれますが、話すときに滑らかにことばを話すことができない、ことばのリズムまたは流暢(りゅうちょう)性で下記の中核症状を1つ以上示すものをいいます。
吃音の中核症状には、以下の3つがあります。

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また、吃音の特徴として、以下のようなものがあります。
●話し始めのことばが出にくいことが多い
●言いやすいことばと言いにくい言葉がある
●調子が良い時と悪い時があり、話す場面でも変わる

(吃音の症状には波があり、軽くなったり重くなったりを繰り返すのも特徴です。ことばがスムーズに出ないときもあれば、すらすらしゃべれるときもあります。)

吃音は、発達性と獲得性に分類されます。

<発達性吃音>
幼少期から発症するもの。「先天性」ともいわれます。
<獲得性吃音>
脳や神経に損傷を受けたり、心理的なことが原因で起こるもの。「後天性」ともいわれます。

吃音のほとんどは発達性です。
発達性の吃音は2~5歳ごろから始まることが多く、複雑な発話を開始する時期、ことば・運動・認知・社会性・情緒が爆発的に発達する時期に起こりやすいとされています。自然に症状がなくなっていく子もいますが、吃音が続く子もいます。吃音のある人の割合は、100人に1人といわれています。男性4:女性1の割合で、男性に多いとされていますが、幼児期には男女差はあまりありません。
吃音の発症には、子ども自身が吃音になりやすい特徴を持っているという体質的な要因、ことばなどが一気に発達する時期の影響でみられる発達的な要因、周囲の人との関係や生活上の何かしらのできごとによる環境的な要因などが関わってくるとされていますが、原因についてはまだよくわかっていない部分もあります。親の育て方のせいで発症するという考え方は、現在は否定されています。
獲得性の吃音には、神経学的な疾患や脳疾患によって起こる神経原性吃音と、心的外傷ストレスなどによって起こる心因性吃音があります。これらは、主に青年期(10歳以降)に起こります。

吃音の症状が進展してくると、どもっている状況から抜け出そう、ことばを出そうとして、からだを動かしてタイミングをとる、力む、舌を出すなど、本来発話に必要のない動作を伴うことがあります。また、「え~、あの~」などの時間稼ぎをしたり、答えがわかっているのに「わからない」と答えたり、言いやすい言葉に変えたりといった、どもることを避けたり流暢に話すための行動(工夫ともいいます)をとることもあります。さらに、話す場面全体を避けるといった場合もあります。愛想笑いが多くなった、吃音を隠すようになった、会話をほとんどしなくなった、人との交流を避けるようになったという状況のときには、逆に吃音の症状が重くなっているサインととることができますので、要注意です。

2.吃音リハビリで行うこと

成長に伴うライフサイクルの変化の中で、会話、音読、発表、面接、スピーチ、自己紹介、号令、電話、注文などの日常生活の様々な場面で支障が出てくることがあります。
小さなお子さんにおいては、環境調整のみで改善する例もありますが、吃音の症状が続き、話す上での失敗体験や不快な気持ちが積み重なってくると、吃音の症状が悪化していきます。これは、学習的な要因ともされ、生活してきた中で話す行為・行動と考え方(認知・認識)が悪いかたちで条件付けされてきてしまったものともとれます。話し方、行動、考え方を良い方向・楽な方向に変えていくためには、時間はかかりますが、言語のリハビリでこれらを再学習していく必要があります。
また、吃音の症状や不安の軽減をめざすうえでは、吃音のある当事者はもちろん、周囲の方々も吃音に関する良い考え方や知識、対応を身につけていくことがとても重要です。
吃音のある方、その方たちを支援するご家族や専門家の方々も、日々不安を感じています。悩みや困り感が少しでも軽くなるよう、当院の言語聴覚士が担当し支援させていただきます。

また、吃音には、純粋に吃音だけがみられるという方もいますが、その他の特徴(自閉症、注意・欠陥多動症、知的障害、読み書き障害、構音障害、早口症(クラタリング)、場面緘黙症など)を併せ持っている場合もありますので、吃音かどうか、吃音の種類はどうかの鑑別診断、合併する問題があるかどうかの評価を行います。
そのうえで、継続していくかどうかを判断し、ご相談をしていく中で他の要因の治療・対処を重点的にしたほうがよいと判断される方については、他機関を紹介させていただく場合もございます。

3.初診からの流れ

初回の受診で医師による診察を行い、その後に言語聴覚士がことばや生活の様子を伺いながら評価を行います。これらの結果から言語訓練の方針を立てていきます。
ご相談や訓練が継続して必要な方は、初診の日に言語聴覚士と日程を相談し、それ以降は1週間~1ヶ月に1回程度の来院となると思います。原則として1~3ヶ月ごとに継続するかどうかの再評価を随時行っていきます。

4.お申し込み方法について

お申し込みには事前予約が必要となりますので、当院の電話(☎ 029-295-2611)にお掛けいただき、下記の内容をお伝えください。

1.お問合せ者のお名前
2.ご関係
3.お電話番号
4.ご用件

その後、詳細をお聞きしたり、予約日を設定するために、言語聴覚士より再度ご連絡させていただきます。

※予約のご都合が合わない場合もしくは変更のご希望等がありましたら、電話でのやり取りをさせて頂き、予約日を再度設定いたします。
※ご相談希望の方が多いときや、水曜日の午後および日曜日・祝日をはさむときは、お返事にお時間をいただく場合がございます。

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<お問い合せ受付可能なお時間>
 月・火・木・金・土  8:30~17:30
     水      8:30~12:30

お問い合せ担当:リハビリテーション課 飯田、
医事課 渡辺、総務課 山田

吃音リハビリテーションの担当者
飯田裕幸(言語聴覚士)